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ブランディング広告の例15選|国内外の成功事例から学ぶ

ブランディング広告の例15選|国内外の成功事例から学ぶ

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「ブランディング」の意味・確立したブランディングの使い方を簡単解説

「自社の名前や商品を、もっと多くの人に知ってもらいたい」 「短期的な売上だけでなく、長く愛されるブランドを育てたい」

企業のマーケティング担当者や経営者の方なら、一度はこう考えたことがあるのではないでしょうか。その強力な一手となるのがブランディング広告です。

この記事では、ブランディング広告の基本から、短期的な成果を追うレスポンス広告との違い、そして国内外の有名な成功事例までを網羅的に解説します。この記事を読めば、ブランディング広告の全体像を理解し、自社で取り組む際の具体的なヒントを得られるはずです。

目次

ブランディング広告とは?その定義と目的

ブランディング広告とは、企業や商品、サービスの認知度を高め、消費者に良いイメージ(ブランドイメージ)を抱いてもらうことを目的とした広告活動全般を指します。

直接的な商品購入や問い合わせをゴールとするのではなく、将来の顧客となる可能性のある人々の心の中に、ポジティブな印象を時間をかけて蓄積していくことが最大の役割です。この「心の資産」を築くことで、価格競争に巻き込まれにくくなり、長期的に選ばれ続ける強いブランドを構築できます。

ブランディング広告には、主に以下の3つの目的があります。

ブランド認知度の向上と市場での想起率アップ

最大の目的は、ブランドの存在を広く知ってもらうことです。

「〇〇といえば、あの会社だよね」と、特定のカテゴリーで一番に思い出してもらえるブランドになること(第一想起)を目指します。市場での認知度や想起率が高まれば、消費者が何かを必要としたときに、自社の製品やサービスが自然と選択肢に入るようになります。

企業や商品への良好なイメージ構築

消費者に「このブランドは信頼できる」「なんだか好きだな」と感じてもらうことも重要な目的です。

広告を通じて、ブランドが持つ世界観、価値観、ストーリーを伝えることで、機能や価格だけではない情緒的なつながりを生み出します。この良好な企業イメージは、製品への信頼感や愛着につながり、競合他社との明確な差別化要因となります。

顧客ロイヤルティとLTVの最大化

ブランドのファンを育て、長期的な関係を築くことも、ブランディング広告が目指すゴールです。

一度きりの顧客ではなく、繰り返し購入してくれる「リピーター」や、知人に勧めてくれる「推奨者」を増やすことで、事業は安定的に成長します。このような顧客との強い絆は、顧客一人ひとりが生涯にわたって企業にもたらす利益(LTV:Life Time Value)を最大化させる上で不可欠です。

レスポンス広告との違いを比較

ブランディング広告を理解する上で、よく対比されるのが「レスポンス広告」です。両者は目的も評価指標も全く異なります。ここではその違いを明確に見ていきましょう。

比較項目 ブランディング広告 レスポンス広告(刈り取り広告)
目的 認知拡大、イメージ向上、ファン育成 商品購入、資料請求、問い合わせの獲得
ターゲット 潜在層(まだニーズが明確でない層) 顕在層(すでにニーズがあり探している層)
主要KPI ブランドリフト、指名検索数、認知度 CVR(転換率)、CPA(顧客獲得単価)
効果期間 中長期的 短期的
クリエイティブ 情緒的、世界観を伝える 中論理的、メリットや価格を訴求

目的の違い「認知・好意」vs「直接獲得」

ブランディング広告の目的は、ブランドを「知ってもらい、好きになってもらう」ことです。一方、レスポンス広告は、広告をクリックした先で「商品を購入してもらう」「問い合わせをしてもらう」といった、直接的なアクション(コンバージョン)を引き出すことが目的です。

KPIの違い「ブランドリフト」vs「CVR・CPA」

目的が違うため、評価するための指標(KPI)も異なります。

  • ブランディング広告のKPI 広告に接触したことで、ブランド認知度や好意度、購買意欲がどれだけ向上したかを測る「ブランドリフト」や、広告を見た人が社名や商品名で検索した数を示す「指名検索数」などが用いられます。
  • レスポンス広告のKPI 広告をクリックした人のうち、何%が購入や登録に至ったかを示す「CVR(コンバージョン率)」や、1件のコンバージョンを獲得するためにかかった費用を示す「CPA(顧客獲得単価)」が重視されます。

期間とクリエイティブの違い

ブランディング広告は、効果が出るまでに時間がかかる中長期的な施策です。そのため、クリエイティブ(広告のデザインやメッセージ)は、ブランドの世界観やストーリーを伝える情緒的なものが中心になります。

対して、レスポンス広告は短期的な成果を求める施策です。「今だけ〇%OFF」「無料お試し」のように、ユーザーの具体的な行動を促すための論理的で直接的なクリエイティブが使われます。

【媒体別】ブランディング広告の有名成功事例15選

ブランディング広告とは

それでは、実際にどのようなブランディング広告が成功を収めているのでしょうか。ここでは、媒体別に国内外の有名な成功事例を15個ご紹介します。

TVCMの成功事例

Apple「iPhoneで撮影(Shot on iPhone)」

ユーザーがiPhoneで撮影した美しい写真や映像をそのまま広告として使用するキャンペーンです。製品の性能を直接的に語るのではなく、「iPhoneがあれば、誰もがクリエイターになれる」という世界観を提示し、ブランドイメージを飛躍的に高めました。

サントリー「天然水」

「水の山」を舞台に、壮大な自然の映像と美しい音楽で、製品の源泉である自然の豊かさや清らかさを訴求しています。商品の背景にあるストーリーを丁寧に描くことで、「安心・安全・高品質」というブランドイメージを確立した好例です。

大日本除虫菊(KINCHO)「ゴキブリムエンダー」

シリアスな雰囲気のCMが多い殺虫剤市場において、コミカルでインパクトのあるCMを展開。「シュッとするだけで、ゴキブリのいない生活が手に入る」というベネフィットを、ユーモアを交えて伝えることで強い印象を残し、ブランドの認知度を大きく向上させました。

Web動画広告の成功事例

サイボウズ「がんばるな、ニッポン。」

多様な働き方を支援するグループウェアメーカーであるサイボウズが展開した広告キャンペーンです。長時間労働が問題視される社会に対し、「働き方改革」という大きなテーマを自社のメッセージとして発信することで、多くの共感を呼び、企業ブランドの価値を高めました。

SK-II「#CHANGEDESTINY ~運命を、変えよう。」

「女性の肌の運命は、生まれつき決まっているわけではない」というメッセージを、世界中の女性たちのリアルなストーリーを通じて発信するグローバルキャンペーンです。化粧品としての機能だけでなく、女性の生き方を応援するブランドとしての姿勢を明確に示し、多くの女性から強い支持を得ています。

SNS広告の成功事例

メルカリ「#メルカリのモノガタリ」

メルカリで出品されたモノに込められた、持ち主の思い出やストーリーを募集し、ショートフィルム化するキャンペーンです。単なるフリマアプリではなく、「モノを通じて人と人の想いをつなぐプラットフォーム」としてのブランド価値を伝え、ユーザーとのエンゲージメントを深めました。

北欧、暮らしの道具店

InstagramやYouTubeで、自社で扱う商品を使った丁寧な暮らしの風景や、スタッフのライフスタイルを発信しています。商品を直接宣伝するのではなく、「こんな暮らし、素敵だな」と思わせる世界観をコンテンツとして提供し続けることで、熱心なファンコミュニティを形成しています。

屋外広告・交通広告の成功事例

Netflix

新作の配信に合わせて、駅や繁華街の大型ビジョンをジャックするなど、インパクトのある屋外広告を頻繁に展開しています。街の風景に溶け込みながらも強烈な印象を残すクリエイティブで、作品への期待感を高め、サービスの話題性を常に作り出しています。

Spotify

年末に「#年間まとめ」と題し、その年にユーザーが最も聴いたアーティストや楽曲のデータを活用した屋外広告を展開します。「あなただけの音楽体験」というパーソナルな価値を、ユーモアを交えて見せることで、ユーザーとの親密な関係を築いています。

BtoB企業の成功事例

BtoB(企業間取引)においても、ブランディング広告は非常に重要です。

freee「スモールビジネスを、世界の主役に。」

クラウド会計ソフトを提供するfreeeは、確定申告シーズンなどに合わせてTVCMや交通広告を積極的に展開。「面倒な経理からの解放」というメッセージを分かりやすく伝えることで、中小企業や個人事業主からの圧倒的な認知度を獲得し、市場のリーダーとしての地位を確立しました。

Sansan「早く言ってよ〜」

法人向け名刺管理サービスを提供するSansanの有名なCMシリーズです。名刺管理ができていないことによるビジネス上の機会損失を、コミカルなドラマ仕立てで描くことで、サービスの必要性を経営層やビジネスパーソンに広く認知させました。

SmartHR「“働く”の面倒を、ラクにする。」

クラウド人事労務ソフトのSmartHRは、年末調整などの煩雑な手続きをテーマにしたCMで、「人事労務のDX」という概念を分かりやすく伝えました。潜在的な課題を抱える企業の担当者に「自分たちのことだ」と気づかせることで、サービスの認知度と理解度を同時に高めることに成功しています。

その他BtoB企業の事例

  • ラクスル 「はたらく人のネット印刷」というキャッチコピーで、手軽さと安さを訴求し、中小企業の印刷ニーズを取り込みました。
  • Chatwork ビジネスチャットツールの利便性を、具体的な業務シーンを通じて見せることで、導入のメリットを分かりやすく伝えています。
  • 弁護士ドットコム クラウドサイン 電子契約サービスのパイオニアとして、契約業務のDX化がもたらす未来を提示し、市場そのものを創造しました。

ブランディング広告の戦略立案から実行までの3ステップ

魅力的なブランディング広告ですが、やみくもに始めても成功は望めません。ここでは、戦略立案から実行までの基本的な3つのステップをご紹介します。

STEP1. 目的・ターゲット・ブランドメッセージの定義

まず、「誰に」「何を伝え」「どう思われたいか」を明確に定義します。

  • 目的(Why) 今回の広告で達成したいことは何か?(例:若年層への認知度を10%向上させる、誠実な企業イメージを定着させる)
  • ターゲット(Who) 広告を届けたいのはどんな人か?(年齢、性別、ライフスタイル、価値観など)
  • ブランドメッセージ(What) ターゲットの心に最も響く、ブランドの核となるメッセージは何か?(例:「挑戦する人を応援する」「家族の時間を豊かにする」)

この土台がしっかりしていないと、広告クリエイティブや媒体選定の軸がぶれてしまいます。

STEP2. 広告媒体の選定とクリエイティブ制作

次に、STEP1で定義したターゲットにメッセージを届けるための最適な媒体(メディア)を選び、広告クリエイティブを制作します。

  • 広告媒体の選定 若年層がターゲットならTikTokやInstagram、ビジネスパーソンならタクシー広告やビジネス系Webメディアなど、ターゲットが日常的に接触する媒体を選びます。TVCM、Web動画広告、SNS広告、雑誌広告など、各媒体の特性を理解することが重要です。
  • クリエイティブ制作 ブランドメッセージが最も効果的に伝わる表現方法を考えます。動画、静止画、テキストなど、媒体の特性に合わせて、ターゲットの心を動かすクリエイティブを制作しましょう。

STEP3. 広告出稿と効果測定・改善

広告を出稿したら、それで終わりではありません。効果を測定し、改善を繰り返すことが成功への鍵です。

広告の目的(認知度向上、イメージアップなど)が達成されているかを、後述する効果測定方法を用いて定期的にチェックします。結果を分析し、「メッセージは伝わっているか?」「媒体は適切だったか?」などを検証し、次の施策に活かすPDCAサイクルを回していきましょう。

ブランディング広告の効果測定方法と主要KPI

ブランディング広告を成功させるポイント

ブランディング広告は効果が見えにくいと言われがちですが、測定するための指標や方法は存在します。ここでは代表的なものを4つご紹介します。

ブランドリフト調査による態度変容の測定

広告に接触した人と接触していない人のグループを比較し、ブランド認知度や好意度、購買意欲などにどのような差が生まれたかをアンケートで調査する方法です。広告がユーザーの「心」にどれだけ影響を与えたかを直接的に測ることができます。

指名検索数・サイトへの直接流入数の計測

広告を見た人が、社名や商品名で検索(指名検索)した回数の増減を計測する方法です。指名検索の増加は、広告によってブランドへの興味・関心が高まったことを示す分かりやすい指標です。同様に、URLを直接入力したり、ブックマークから訪問したりする「直接流入」の数も参考になります。

SNSでのサイテーション(言及数)分析

X(旧Twitter)やInstagramなどのSNS上で、自社のブランドや広告キャンペーンに関する投稿(サイテーション)がどれだけ行われているかを分析する方法です。投稿数だけでなく、その内容がポジティブかネガティブかを分析することで、世の中のリアルな反応を知ることができます。

認知度調査・アンケートの実施

広告キャンペーンの前後で、ターゲット層に対してブランドの認知度やイメージに関するアンケート調査を実施する方法です。「〇〇というブランドを知っていますか?」といった純粋想起や助成想起の率を比較することで、広告キャンペーンの効果を定量的に評価できます。

ブランディング広告に関するよくある質問

最後に、ブランディング広告を検討する際によく寄せられる質問にお答えします。

中小企業でも実施できますか?

はい、できます。 TVCMのような大規模な広告でなくても、ブランディングは可能です。例えば、低予算から始められるSNS広告やWeb動画広告を活用し、特定のターゲットに絞ってメッセージを届ける方法があります。自社の想いやストーリーをブログやオウンドメディアで丁寧に発信し続けることも、立派なブランディング活動です。大切なのは、予算の大小ではなく、一貫したメッセージを発信し続けることです。

効果が出るまでの期間はどのくらい?

一概には言えませんが、最低でも半年~1年といった中長期的な視点を持つことが重要です。 ブランディング広告は、人の心に少しずつブランドの価値を浸透させていく活動です。レスポンス広告のように、出してすぐに売上が2倍になる、といった短期的な効果は期待できません。焦らず、じっくりとブランドを育てていく姿勢が求められます。

費用対効果はどのように考えればよい?

直接的な売上への貢献度(ROAS)で測るのではなく、「未来への投資」として考えることが大切です。 ブランディング広告は、将来的に自社の商品やサービスが選ばれやすくなるための「土壌」を作る活動です。強いブランドが育てば、価格競争に巻き込まれにくくなり、優秀な人材が集まりやすくなるなど、売上以外の面でも多くのメリットが生まれます。短期的なCPA(顧客獲得単価)ではなく、長期的なブランド資産の形成という視点で費用対効果を評価しましょう。

まとめ

この記事では、ブランディング広告の定義から成功事例、実践方法までを詳しく解説しました。

最後に、本記事の要点をまとめます。

  • ブランディング広告の目的 認知度向上、良好なイメージ構築、顧客ロイヤルティの育成を通じて、長期的に選ばれ続ける強いブランドを作ること。
  • レスポンス広告との違い 目的が「認知・好意」であり、KPIは「ブランドリフト」や「指名検索数」、効果は「中長期的」である点が異なる。
  • 成功の鍵 明確な戦略(目的・ターゲット・メッセージ)に基づき、適切な媒体で一貫したクリエイティブを展開し、効果測定と改善を繰り返すこと。
  • 中小企業でも可能 予算に応じてSNS広告やコンテンツマーケティングなど、始められることから着実に実行することが重要。

ブランディング広告は、すぐに結果が出る魔法の杖ではありません。しかし、企業が10年後、20年後も顧客に愛され、成長し続けるためには不可欠な「未来への投資」です。

本記事で紹介した事例や考え方を参考に、自社ならではのブランド広告戦略の第一歩を踏み出してみてください。

埼玉県を中心とする関東エリアでブランディング広告を検討中の広報担当者様は、株式会社サムライにお問い合わせください。

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